適正な商談会社数

「住宅会社を選ぶ時、何社に声をかければよいの?」とよく聞かれます。

 

まれに1社としか話しをしないという方もいますが、あまりお勧めできません。契約時は相思相愛でも、長い家づくりの途中でトラブルが起きたとき、他社と比較検討していないと「本当にこの会社でよかったのだろうか?」という迷いが生まれることがあるからです。

 

かといって、数が多ければ良いワケでもありません。いまはインターネットで手軽に情報収集できるので、その気になれば何十社と声をかけることも出来ますが、そうすると打合わせだけで大変なうえに、おざなりなプランや見積しか提案されず、労力だけかかって何も決められないということになりかねません。

 

そこで、じっくり住宅会社と打合せし、よい提案を受け、納得いくまで比較検討するためにお勧めしたいのが、まずはハウスメーカー・工務店・建築家の中から「業態」を一つに絞り、その上で「2~3社」と話しをするいう方法です。

 

では、2社にするのか3社にするのか? 実は、その1社の違いが大きな違いになります。要望や判断基準がはっきりしていたり、時間に余裕が無い場合は2社でも良いでしょうが、実際には2者択一だと意外と判断しにくいモノ。通常は3社から提案を受けることをお勧めします。

 

その3社の選び方のコツは「3社の中に敢えて他と少し毛色の違う会社を入れる」こと。例えば、高気密・高断熱にこだわる場合、外断熱の会社2社にプラスして、発泡吹付け断熱で高気密・高断熱な住宅をつくっている会社を入れたり、RC打放しのようなモダンなデザインが得意な建築家2人に対し、木を活かしたナチュラルな作風の建築家をプラスする等。同じような会社ばかりだと、似た提案ばかり集まってしまいがちですが、違う視点の提案を見ることで、施主の視野が広がり、家づくりの可能性も広がるからです。

 

なお、2社にせよ3社にせよ、提案を受ける住宅会社を選ぶ際は、どのような点に期待するのかハッキリ意識すると良いでしょう。