住宅会社の業態は、ハウスメーカー・工務店・建築家の3つですが、
家づくりの進め方や契約のタイミングは、それぞれで全く違います。
その違いを知らずに商談をすると、「エッ、もう契約なの?!」と
ビックリすることも・・・ そこで、どのように違うのかをご説明します。
まずはハウスメーカー。
図面・見積作成がシステム化され、カタログやモデルハウス、
ショールームなどのプレゼンツールも完備しているため、
契約のタイミングは非常に早く、ラフプランと概算見積で契約を行い、
詳細打合せは契約後に行うというのが一般的な流れ。
そのため、初めて営業マンと会ってから契約まで1ヶ月、打合せ2~3回なんてことも。
「この場で契約をお決めいただければ、○万円値引きします」
「ご契約いただかないと、詳細な打合せには入れません」なんて常套句も。
営業マンのペースに流されずに、間取や仕様、
金額を契約前にしっかり確認することが重要です。
次に工務店。
ハウスメーカーに比べてペースはゆったりで、
契約時には図面や詳細見積が全て揃っているのが一般的。
じっくり打合せをして、内容を確認し納得してから契約することができます。
ただし、工務店によって進め方に差があり、
ハウスメーカーと同じような営業スタイルをとっている工務店もあれば、
営業マンがいないので対応が遅い工務店、
カタログやモデルハウス・ショールームが無く、図面と見積しか提案されないので、
どんな家が建つのか分かりにくい工務店もあります。
担当につくのが営業マンか設計者なのかが、一つの目安です。
最後に建築家。
3つの業態の中で一番契約のタイミングが早く、その分選択が難しい業態です。
建築家は設計提案力の高さが魅力ですが、設計するのが仕事なので、
簡単なラフプラン程度は無料で作成してくれても、
それ以上の修正は基本的に有料、設計監理契約締結後となるからです。
図面が無ければいくらで建つのかも分かりません。
要は、何も無い状態で契約せざるを得ないため、
過去に設計した住宅を何件か見学したり、
建築家とじっくり話をして、考え方に共感でき、
信頼して自分たちの家づくりを任せられる人かを見極める必要があります。
・・・というように、進め方・契約のタイミング一つとっても、
ハウスメーカー・工務店・建築家で全く違うので、
業態をまたがって比較検討するのは難しいのです。
まずは各業態の特徴(メリット・デメリット)
を理解した上で自分に合った業態を絞り、
同じ業態の複数の会社で比較検討するのが、
スムーズな住宅会社選びのコツです。